制御

オートエアコンコンピューター

オートエアコン制御システム

  1. 作動
    1. 必要吹き出し温度(TAO:Temperature Air Outlet)
      1. 各センサーおよび温度設定ダイヤルの入力から,オートエアコンコンピューターは下記の算出式を使用して必要吹き出し温度(TAO)を計算し,各サーボモーターおよびブロワーモーターの制御を行います。なお,必要吹き出し温度(TAO)とは,設定温度を安定した状態で保持するために必要な吹き出し温度です。
      2. 必要吹き出し温度(TAO)の算出
        • TAO=A×TSET-B×TIR-C×TAMdisp+D
        • TSET:設定温度 TIR:IR(赤外線) TAMdisp:外気温 TS:日射量 A~C:係数 D:外気温から算出された補正定数
    2. 温度制御
      1. エアミックスドア切り替え用サーボモーター制御
        1. エアコンコントロールパネルの温度設定ダイヤルの設定値に対して,各センサーで必要吹き出し温度(TAO)を算出します。この必要吹き出し温度(TAO)にエバポレーター後センサーおよび冷却液温による補正を加えることにより,仮のドア開度を算出します。さらに仮のドア開度から下記の図Aに従って目標ドア開度を算出し,エアミックスドア切り替え用サーボモーターを任意の位置まで回転させます。また,算出された目標ドア開度に対してエアミックスドア切り替え用サーボモーター内のポテンショメーターで実際のドア開度を算出することにより,下記の図Bのように算出された目標ドア開度と実際のドア開度が一致するように制御します。
    3. 風量制御
      1. ブロワー起動時制御
        1. ブロワー起動時,2秒間はオートLO時のブロワー電圧をパワートランジスターに出力し,ブロワーモーター起動時の急激な起動電流からパワートランジスターを保護しています。
      2. オート制御
        1. 風量多段階制御
          1. エアコンコントロールパネルのAUTOスイッチをONすることにより,必要吹き出し温度(TAO)に従って,オートエアコンコンピューターの電圧でブロワーモーターコントローラーを自動的に制御し,風量を多段階に制御します。
        2. ウォームアップ制御
          1. 吹き出し口モードがFOOT・BI-LEVEL・FOOT/DEF時のいずれかのとき,エンジン冷却液温が一定以上になるまで,ブロワーモーターをOFFします。冷却液温がT2℃以上になるとブロワーモーターがLOで回転し,T1℃以下ではOFFします。冷却液温がT2~T4℃までは冷却液温による算出風量と必要吹き出し温度(TAO)から算出される風量を比較し,いずれか少ない方の風量で自動的に制御します。冷却液温がT4℃以上になるとブロワーモーターをHI回転させ,その後は必要吹き出し温度(TAO)の算出風量によって制御します。
        3. 遅動風量制御
          1. 遅動風量制御は,必要吹き出し温度(TAO)による算出風量と遅動算出風量とを比較して行います。これにより,吹き出し口モードがFACEおよびBI-LEVEL時におけるセンターレジスターからの熱風の吹き出しを防止しています。
          2. 図のように約t1秒間はブロワーモーターをマニュアルLOモードで回転させます。その後約t2秒まで遅動算出風量と必要吹き出し温度(TAO)による算出風量とを比較し,いずれか少ない方の風量で自動制御します。約t2秒経過した後は,必要吹き出し温度(TAO)の算出風量によって制御します。
    4. 吹き出し口制御
      1. マニュアル制御
        1. モード切り替えダイヤルの操作位置に応じた吹き出し口に切り替えます。
      2. オートモード制御
        1. エアコンコントロールパネル内のAUTOスイッチをONすることにより,図のように必要吹き出し温度(TAO)に従って,吹き出し口モードを自動的に切り替えます。
      3. 低温時FOOT/DEFモード制御
        1. オートモード時に,下記(AまたはBまたはC)の条件が成立した場合,吹き出し口モードを自動的にFOOT/DEFに切り替え,低温時におけるウインドゥの曇りを防止しています。
    5. コンプレッサー制御
      1. オートECON制御
        1. 吹き出し口モードがDEF以外時でA/CをONすると,オートエアコンコンピューターはA/C ON後S1分間はA/Cモードとし,エバポレーター後センサーの検出温度によってエンジンコントロールコンピューターへA/C SW信号を出力します。
        2. A/C ONからS1分経過すると外気センサーの検出温度(外気温度)と必要吹き出し温度(TAO)それぞれから算出されたA/C SW信号出力制御温度のいずれか低い方の算出温度をA/C SW制御温度とします。
        3. A/C ON後S1~S2分間は,この算出されたA/C SW信号出力制御温度に到達するまでA/C SW信号出力制御温度を徐々に上げながら制御を行います。
        4. A/C ON後S2分経過後はオートECON制御となり,上記の算出方法で算出されるA/C SW信号出力制御温度に従ってA/C SW信号出力制御を行います。
        5. この制御により,必要冷房性能および除湿性能とA/C ON時における燃費を両立させたコンプレッサー制御を可能としています。
        6. なお,吸い込み口が内気で吹き出し口モードがDEF時にはA/Cモードとし,エバポレーター後センサーの検出温度によってA/C SW信号出力制御を行います。吹き出し口モードをDEF以外に切り替えた場合,オートECON制御に移行します。
    6. リヤウインドゥデフォッガー制御
      1. リヤウインドゥデフォッガーのON/OFFはマニュアル操作によっても行えますが,リヤウインドゥデフォッガースイッチをONしたまま15分経過すると自動的にOFFします。
    7. 内外気2層制御(寒冷地仕様車)
      1. エアミックスドア開度がMAX HOT時で,内外気モードが外気モード選択時に吹き出し口モードがFOOTまたはFOOT/DEF時の場合には,ブロワー ONの条件により内外気2層モード(外気導入と内気循環)と判定し,換気損失の低減を行い素早い暖房を可能とするとともに,防曇性との両立をはかるものとしました。
    8. ダイアグノーシス制御
      1. 表示部・各センサー・アクチュエーターなどの異常が発生した場合に異常を記憶し,エアコンコントロールパネルによって,点検作業者にダイアグコードを知らせるパネルダイアグノーシスを採用しました。なお,詳細は修理書を参照してください。
      2. パネルダイアグノーシス機能
        チェック項目
        内 容
        インジケーターチェック
        • エアコンコントロールパネル内全LEDの点滅。
        センサーチェック
        • センサーの故障状態(過去・現在)のチェック。
        • 過去故障データのクリア。
        アクチュエーターチェック
        • アクチュエーターチェックパターンの出力。

エンジンコントロールコンピューターによるエアコン制御(マニュアルエアコンディショナー装着車)

マニュアルエアコン制御システム

  1. 作動
  2. マニュアルエアコン制御
    制 御 名
    制 御 内 容
    エンジン回転数制御
    • エンジン回転数が450r/min未満でコンプレッサーをOFF,600r/min以上でONさせます。
    温度制御
    • A/Cスイッチの操作モードによって,コンプレッサーをON/OFFさせます。
    • A/Cモード時,サーミスター温度が3℃以下でOFF,4℃以上でONし,エバポレーターの霜付きを防止します。

内外気2層制御用コンピューター(マニュアルエアコンディショナー装着の寒冷地仕様車)

内外気2層制御システム

  1. 作動
  2. 内外気2層制御
    制 御 名
    制 御 内 容
    内外気2層制御
    • ブロワー ON,内外気モードが外気,吹き出し口モードがFOOTまたはFOOT/DEF時で,エアミックスドアがMAX HOT位置にある場合,内外気2層制御用コンピューターは内外気2層モードと判定し,内外気ドア切り替え用サーボモーターを内外気2層位置まで回転させます。