- クラッシャブル化(衝撃を吸収しやすく)したボデー前・後部とキャビン各部の高剛性化により,衝突時のエネルギーを効果的に吸収・分散し,キャビン部の変形を最小限に抑える衝突安全ボデー(GOA)を採用しました。
- 全方位コンパティビリティーボデー構造としました。重量の異なるセルシオを用いたCar To Carによる前面・後面からの50%ラップオフセット衝突,側面からの衝突試験を実施。全方位からの衝突に対して客室空間の確保をはかりました。
- コンピューターによる衝突シミュレーションと数多くの実車試験を基に,正面・側面衝突はもとより,車両の片側だけに衝撃を受けるオフセット前面衝突時においても衝突時のエネルギーを効果的に吸収・分散させる合理的なボデー構造としました。
-
- フロント部
- フロントサイドメンバーの前端部に大型のフロントバンパーリインホースメントを採用し,衝突時のエネルギーを左右のフロントサイドメンバーに効率良く分散させる構造としました。また,フロントバンパーリインホースメントとフロントサイドメンバーを結合するフロントバンパーアーム・ブラケットを設定し,衝突時のエネルギーを前方にとどめる構造としました。
- フロントサイドメンバーは,全体をストレート形状にするとともに,前端部にクラッシュビードを設定し,衝突時のエネルギーを前部で効率良く吸収する構造としました。また後部はフロントサイドメンバーリインホースメントを設定し,二重閉じ断面を構成することで剛性を確保しました。
- フロントサイドメンバー・ダッシュクロスメンバー・ダッシュ ツゥ フレームブレース・インストルメントパネルリインホースメントを結合して客室前部に台形トラスを構成した構造を採用しました。この台形トラスを用いて,衝突時にフロントサイドメンバーから伝わるエネルギーを効果的に分散させます。
- ロッカー部は,フロアサイドインナーメンバーにフロアサイドメンバーNo.1リインホースメントを設定し剛性を確保するとともに,ロッカー部後端をホイールハウス部と直接結合することにより,後方からの衝撃によるキャビンの変形抑制にも考慮した構造としました。
-
-
- ドア開口部
- フロントピラー部は,運転席側のカウルサイドパネルをロッカー部にかけて延長することで,オフセット前面衝突時のタイヤ衝突によるフロントピラーの折れを抑制しました。また,助手席側は,板厚の違う素材の結合により差厚を設けたカウルサイドパネルを設定し,強度分布を最適化しました。
- フロント・スライドドアのベルトライン部(運転席側のみ)にドアベルトラインリインホースメントを設定し,エネルギーを効果的にセンター・クォーターピラーに伝達することで,衝突時におけるフロントピラーの後退量を低減しました。
- ルーフサイドレール部は,運転席側にルーフサイドレールアウターリインホースメント・ルーフサイドアウターNo.2・3レールを連続的に配置し,結合することでレール部の折れを抑制しました。また,助手席側は,前部にフロントボデーピラーエンドプレートを設定し剛性を確保するとともに,後部にかけてルーフサイドレールアウターリインホースメント・ルーフサイドインナーフロントレールの断面をゆるやかに拡大し,ドアロックストライカー取り付け部の剛性を確保しました。
- リヤホイールハウス・クォーターピラー部は,運転席側のクォーターホイールハウスエクステンションをロッカー後部まで延長し,ロッカー部からの衝突エネルギーを低く抑えることで,スライドドア開口部の変形を抑制する構造としました。また,助手席側は,クォーターピラー上部に,ルーフサイドインナーフロントパネルを設定するとともに,運転席側と同様,クォーターホイールハウスエクステンションをロッカー後部まで延長することで,スライドドア開口部の剛性を確保しました。
-
- サイド部
- ドア開口部回りのリインホースメントをはじめとする骨格部材の配置を最適化し,側面衝突時におけるフロアへのエネルギー伝達性を高める構造としました。
- 運転席側は,センターボデーピラーアウターリインホースメントおよびロッカーアウターリインホースメントに板厚の違う素材の結合により差厚を設け,強度分布を最適化するとともに,ロッカーパネルアウターリインホースメント断面内にバルクヘッドを設定し,側面衝突時におけるキャビンの変形を最小限に抑える構造としました。
- 助手席側は,フロントドアパネル内にフロントドアインサイドNo.1リインホースメント・スライドドアインサイドパネルリインホースメントを設定するとともに,センターピラー下部にロッカーパネルNo.1リインホースメントを設定し,剛性を確保しました。さらに,ドアパネルとロッカー部を結合するサブラッチを設定し,衝突時のエネルギーを確実にロッカー部に伝達することで,運転席側と同等の衝撃を吸収する構造としました。
-
- 助手席側センターピラー内蔵ドアパネル
- フロントドア後端部とスライドドア前端部に,大型のフロント・スライドドアインサイドパネルリインホースメントを設定し閉じ断面を構成するとともに,さらにフロントドアインサイドパネルリインホースメント内にパイプリインホースメントを設定することで,運転席側センターピラーと同等の強度・剛性を確保しました。
- ドアサイドインパクトプロテクションビームを下方で各ピラーとラップするように配置することにより,衝突時のエネルギーを効率良く吸収・分散する構造としました。また,ベルトライン部のリインホースメントを効果的に配置し,ドア強度の確保をはかりました。
- フロントドア内部に衝撃吸収用のエネルギーアブソーバーを設定し,衝突時の乗員にかかる衝撃を緩和する構造としました。
-
- 衝突の際の反動などで各ピラーおよびルーフサイド部に乗員の頭部等が衝突したとき,衝撃を緩和する“頭部衝撃緩和構造”を採用しました。
- リブを一体成形した各衝撃吸収ガーニッシュやルーフヘッドライニング内側に設定した樹脂リブ・ウレタン材がつぶれることで,乗員の頭部などに加わる衝撃を緩和します。
-
-
- 前面衝突時にブレーキペダルを下方に移動させることで,ブレーキペダルの後退量を最小限に抑える“ブレーキペダル後退低減構造”を採用し,ドライバーの下肢部に対する衝撃の緩和をはかりました。
- 前面衝突時におけるエンジンなどの後退によりブレーキブースター部分が押し込まれると,ブレーキペダルサポートはインストルメントパネルリインホースメントから離脱し,ガイドプレートに沿って後方下側に移動します。これにより,ブレーキペダル踏み面は,前方下側に移動するものとしました。
-
- 万一,歩行者衝突の場合に,歩行者の傷害軽減に配慮した“歩行者傷害軽減ボデー”を採用しました。エンジンフード・フロントフェンダー・ワイパーピボット周辺・エンジンフードヒンジ周辺およびフロントバンパーに衝撃吸収構造を用いることにより,歩行者への頭部・脚部などに加わる衝撃を緩和するボデー構造としました。
-
- 衝撃吸収エンジンフード(頭部保護)
- フードとエンジンとの間に十分なすき間を確保することで,衝突時の衝撃を吸収・緩和する構造としました。
- フードパネル先端に設定されているフードロックリインホースメントをクラッシャブル化(衝撃を吸収しやすく)するとともに,フードアウター・インナーパネル間にすき間を確保することで,衝突時の衝撃を吸収・緩和する構造としました。
-
- 衝撃吸収フェンダー構造(頭部保護)
- フロントフェンダーパネルとフロントフェンダーエプロン間にすき間を確保するとともに,湾曲化させたブラケットを設定し,衝突時に変形しやすいフェンダー構造とすることで,衝撃を吸収・緩和する構造としました。
-
- 衝撃吸収ワイパーピボット周辺(頭部保護)
- ワイパーピボット取り付け部にブラケットを設定し,クラッシャブル化(衝撃を吸収しやすく)することで,衝突の際,衝撃を吸収・緩和する構造としました。(衝撃吸収構造は助手席側ワイパーピボットのみ対応)
-
- 衝撃吸収エンジンフードヒンジ周辺構造(頭部保護)
- オフセットタイプのエンジンフードヒンジを設定し,フロントフェンダーパネルから幅寸法をオフセットさせて締結することで,すき間を確保し,衝突時の衝撃を吸収・緩和します。
-
- 衝撃吸収バンパー構造(脚部保護)
- フロントバンパー内にエネルギーアブソーバー,ラジエーターロワーサポート前部にフロントバンパー一体の中空リブを設定することにより,衝突時の衝撃を吸収・緩和する構造としました。
-