構造と作動

概 要

マスターシリンダー & リザーバータンク

ブレーキブースター

構造と作動

  1. ブレーキアシストシステム
    1. ブレーキペダルを踏み込む速度と量に基づいた強い制動力を発生させます。
      1. ブレーキアシストの考え方
        1. パニック状態に陥ったドライバーは,緊急制動時に,ブレーキの操作速度は速いものの強く踏めず,小さな制動力しか出せないことがあります。(図中a)
        2. また,こうしたドライバーは,制動後半,ブレーキペダルを長く踏みつけられず,制動力が低下することもあります。(図中b)
        3. 「ブレーキアシスト」は,ブレーキが強く踏み込まれた場合や,あまり強く踏めない場合に制動力を高めます。(図中c)
        4. 「ブレーキアシスト」は,作動後にドライバーが意識してブレーキを緩めた時には,制動力のアシスト量を減らし,違和感を低減します。(図中d)
        5. ■ 注 意 ■
          1. ブレーキアシストは,ブレーキ本来の実力を超えた性能を引き出す装置ではありません。車速・車間距離などに十分注意して安全運転を行ってください。
          2. ブレーキペダルを急速度で踏んだ場合に,ブレーキが強くかかるようになり,小さな打音が発生することがありますが,これはブレーキアシストが正常に作動している時の現象で異常ではありません。
          3. 停止時にブレーキペダルを深く踏み込むと「カチ」音がする場合がありますが,アシスト機構部が正常に作動している時の現象で異常ではありません。

  2. 構造(ブレーキブースターを用いた機械式ブレーキアシスト)
    1. ブレーキブースターのフローコントロールバルブ部に,入力ロッドとパワーピストンとの一定量の相対変位の発生で作動するフックとスライドバルブおよびスプリングを設定しました。

  3. 作 動
    1. ブレーキ非作動状態
      1. 一般的なブレーキブースターと同様,コントロールバルブは開いた状態で,変圧室と定圧室は連通状態です。
    1. ブレーキ操作時(ブレーキアシスト非作動)
      1. ブレーキペダルを踏み込んだ時は一般的なブレーキブースターと同様,コントロールバルブが閉じ,エアバルブが開きます。この時定圧室にエアが導入されブースターが作動します。
      2. また,ブレーキ操作保持状態ではコントロールバルブ,エアバルブともに閉じており,変圧室と定圧室は一定差圧状態に保たれます。
    1. ブレーキアシスト作動時
      1. ブレーキの操作速度が大きいと,入力ロッドとパワーピストンに大きな相対変位が発生し,フックがスライドバルブから外れます。フックから外れたスライドバルブはコントロールバルブを押し,通常作動時よりも大きくエアバルブを開きます。これにより定圧室により多くのエアが導入され,大きな出力を得ることができます。
      2. □ 参 考 □
        1. 通常速度でブレーキを踏んでも,助勢限界以上に踏んだ場合およびブースター内の負圧が少ない場合ではパワーピストンの移動距離や速度は小さくなり,パワーピストンと入力ロッドの相対位置変化が生じてブレーキアシストが作動します。しかし,助勢限界を超える部位なので制動力は通常作動時と変わりません。

    1. ブレーキアシスト作動後(ブレーキ除圧側)
      1. ブレーキOFFによって,スライドバルブに対してフックが初期位置に戻ります。

フロントブレーキ

リヤブレーキ