構造と作動

概 要

イータビーム式サスペンション(2WD車)

サスペンションジオメトリー

  1. アンチリフトジオメトリー
    1. 制動時,慣性力によって車体の重心が前方に移動し,車体後部の浮き上がり(リフト)が発生します。
    2. 路面に発生する制動力を,車体はサスペンションの幾何学的交点(OR)によって支えます。このとき制動力(BF)は交点方向の力(BF1)と接地面方向に作用する力(BF2)の分力を発生します。
    3. この接地面方向に働く力(BF2)は交点(OR)の高さを変えることにより,力の大きさ・方向を変えることができ,路面より高い位置に設定することにより荷重移動(⊿W)方向と逆方向に作用することになり車両後部のリフト量を抑制します。

  2. ロールステアのアンダーステア化
    1. 同位相時
      1. 同位相時,サスペンションは左右のトレーリングアームブシュの中心を結んだ軸を回転の中心として作動します。
    1. 逆位相時
      1. 逆位相時,または左・右輪にサスペンションストローク差が生じた場合は,アクスルビームのせん断中心を回転中心として捩られます。
      2. サスペンションストロークに対するキャンバーの変化は,トレーリングアームブシュからアクスルセンター間距離と,トレーリングアームブシュからアクスルビームのせん断中心距離との比率で決まります。このため,サスペンションストロークに対するキャンバー角変化の最適化をはかり,アクスルビームを最適配置して優れた旋回性能を確保しました。

  3. トーコレクト機構
    1. 構 造
      1. イータビーム式サスペンションは,ブシュによってボデーに取り付けられたトレーリングアーム中間にU字型断面を持ったアクスルビームを配置しています。ボデーとトレーリングアームを結合したブシュ構造は,ボデーの前後方向と左右方向でコンプライアンス特性が異なる設定となっており,車両のコーナリング時に発生する前後力・横力によって起こるブシュのたわみを利用したトーコレクト機能により,コンプライアンスステアを発生させて優れた操縦性・安定性および乗り心地を高次元で両立しました。
      2. □ 参 考 □
        1. タイヤの接地部に前後力および横力が働くと,サスペンションを構成するアーム・ブシュなどにたわみが発生します。このたわみによりアライメントが変化してステア角が生じ,ハンドルを切ったような状態になること。

    1. 作 動
      1. 旋回時に発生する車体の前後力と横力により,トレーリングアームに取り付けられたブシュが変形し,右旋回側では右側トレーリングアームは前側,左トレーリングアームは後ろ側へ移動しようとして,トーアウト傾向となります。
      2. そこで,トレーリングアームに取り付けられたブシュ形状により,旋回時にブシュに発生する前後力と横力から,トレーリングアームリングアーム方向をトーイン側へ修正しようと合力を発生させるトーコレクト機構によって補正を行い,ステア角の最適化をはかっています。

ラテラルコントロールリッド付き4リンク車軸式サスペンション(4WD車)

サスペンションジオメトリー

  1. アンチリフトジオメトリー
    1. 制動時,慣性力によって車体に重心が前方に移動し,車体後部の浮き上がり(リフト)が発生します。
    2. 路面に発生する制動力を,車体はサスペンションの幾何学的交点(OR)によって支えます。このとき制動力(BF)は交点方向の力(BF1)と接地面方向に作用する力(BF2)の分力を発生します。
    3. この接地面方向に働く力(BF2)は交点(OR)の高さを変えることにより,力の大きさ・方向を変えることができ,路面より高い位置に設定することにより荷重移動(⊿W)方向と逆方向に作用するようになり車両後部のリフト量を抑制します。

構 造

  1. コントロ-ルアーム & ブシュ
  2. ラテラルコントロールロッド