”ワイドマルチAVステーシヨン”システム 機能説明
  1. ラジオの周波帯
    1. ラジオ放送で使用されるラジオの周波帯は以下の通りである。

  2. サービス範囲
    1. AMとFMモノラルのサービス範囲の大きさにはかなりの差があり、AMがはっきり受信できても、FMステレオ放送が受信できないことがある。また、FMステレオはサービス範囲が最も小さいだけでなく、雑音やその他の干渉(”フェージングノイズ””マルチパスノイズ””フェイドアウト”)を受けやすい。

  3. 受信の問題
  4. □ 参 考 □
    雑音の問題の他に、”フェージングノイズ””マルチパスノイズ””フェイドアウト”と呼ばれる問題もある。これらの問題は電気ノイズによって起こるのではなく、電波自体の性質によって起こる。

    1. フェージングノイズ
      1. AM放送は、電気的干渉の他に、特に夜になると別の干渉も受けやすい。それはAM電波が夜になると電離層に反射し、その反射した電波が、車両のアンテナに直接届く同じ放送局から発せられた電波の邪魔をして起こる。この干渉を”フェージングノイズ”と呼ぶ。

    2. マルチパスノイズ
      1. 電波が障害物に反射するせいで起こる干渉を”マルチパス”と呼ぶ。マルチパスは、放送局のアンテナから発せられた信号がビルや山に反射して、直接受信される信号の邪魔をする時に起こる。この干渉を”マルチパスノイズ”と呼ぶ。

    3. フェイドアウト
      1. FM電波はAM電波よりも高い周波数なので、ビルや山などの障害物に反射する。このため、車両がビルや障害物などの陰になると、FM信号が徐々に消えたり弱くなったりする。この現象を”フェイドアウト”と呼ぶ。

  5. ノイズの問題
    1. ノイズのための質問表
      1. ノイズのトラブルシューティングをする上で、お客様のクレームを良く理解することが大変重要である。そこで、下の質問表を活用して、問題点を正確に診断する。
      2. 放送方式
        問診内容
        推定原因
        AM
        特定の場所でノイズが生じる
        外来雑音の可能性が高い。
        AM
        聞こえにくい放送を聞いている時にノイズが生じる
        同じ番組が各地方放送局から放送されている場合があり、もし番組が同じであれば、お客様が違う放送局を聞いている可能性がある。特にNHKの場合はこうした間違いがよく起こる。
        AM
        夜になるとノイズが生じる
        遠く離れた放送からの電波のうなりである可能性が高い。
        FM
        運転中に特定の場所でノイズが生じる
        FM周波の変化によって起こるマルチパスノイズとフェージングノイズの可能性が高い。
        □ 参 考 □
        ノイズが生じる状態が上の質問表のどれにも合わない場合は、”受信の問題”に基づいて確認する。マルチパスとフェージングに関する前述の説明を参照する。

    2. 確認の際に注意すべき点
      1. ラジオに入るノイズは、雑音防止がされているので実際の使用には通常害がなく、非常に大きなノイズが入ることもほとんどない。ラジオに非常に大きなノイズが入る場合は、アンテナが取り付けられている部分のアースが正常であるか確認すること。
      2. 正規の雑音防止部品がすべて正しく取り付けられているか、また社外品を取り付けたり、正規外の配線をしていないか確認すること。
      3. ラジオのチャンネルを合わせない(放送に同調しない)ようにすると、雑音が顕著に発生し、現象判断が容易になる。
    3. アンテナとノイズ
      1. アンテナによって受信される電気信号は、同軸ケーブルのコアワイヤを通ってラジオに伝達される。電波以外のノイズ波はこのコアワイヤに入り込み、ラジオにノイズを引き起こし音質を悪くする。ノイズがラジオに入り込むのを防止するために、同軸ケーブル内のコアワイヤはシールドワイヤと呼ばれる網目状のワイヤで覆われている。このシールドワイヤはノイズをアースに流すことによって、ノイズが入り込むのを防ぐ。

  6. カセットテープ
    1. ヘッドクリーニング
      1. ヘッド周辺部(ヘッド、キャプスタン、ピンチローラー)はよごれやすいので1カ月に1回程度はクリーニングテープでクリーニングする。
      2. ■ 注 意 ■
        • ラベルがはがれかけていたり、ネームテープが貼ってあるカセットテープを使用すると、回転不良を引き起こしたり、カセットテープを取り出せなくなるおそれがある。
        • 90分を超える長時間用テープは、テープの厚さが非常に薄く、カセットデッキに巻き込むおそれがあるため、使用しない。
        • カセットテープは、直射日光を避けて保管する。(テープがひずみ、使用できなくなるおそれがあるため)
        • カセットデッキにオイルをぬったり、金属や磁気をテープ差し込み口にいれたりしない。


  7. CD
    1. 使用ディスク
      1. このプレーヤは、図のマークのついた音楽用CDのみ使用できる。
      2. ■ 注 意 ■
        • CD-RやCD-ROMなどは使用できない。
        • コピーコントロールCDは使用できない。
        • DTS-CDは使用できない。
        • CD-TEXTの使用は可能。
        • CD取り出しボタンを押して、CDが飛び出た状態のまま長時間放置した場合、CDがそり、使用できなくなるおそれがある。
        • セロハンテープ、レンタルCDのラベルなどが貼ってあるCDやはがしたあとのあるCDを使用した場合、CDが取り出せなくなったり、機器の故障の原因となるおそれがある。
        • CDは、直射日光を避けて保管する。(CDがそり、使用できなくなるおそれがあるため)
        • CDを扱うときは、中心の穴と端を挟んで持ち、ラベル面を上にする。
        • 直径12cm、または8cmの円形以外のCDは再生できない。
        • 特殊形状のCDは、機器の故障の原因となるので、使用しない。
        • 記録部分に透明、または半透明部分があるCDは、正常に出し入れや再生ができなくなるおそれがあるので、使用しない。
        • シングルCD(8cm)の再生時、アダプターは不要。

        □ 参 考 □
        • 寒いときや雨降りのときは、車内のガラスが曇るように、プレーヤ内部にも露(水滴)が生ずることがあり、この場合、音が飛んだり、再生が停止したりするので、しばらくの間、換気または除湿してから使用する。
        • 悪路走行などで激しく振動した場合、音飛びすることがある。


    2. クリーニング
    3. ■ 注 意 ■
      レンズクリーナーを使用すると、プレーヤのピックアップ部の故障の原因となるおそれがあるので使用しない。

      1. CDのよごれは、プラスチック用メガネふきなどの柔らかく乾いた布で、中心から外側へ放射状方向に軽く拭いて清掃する。
      2. ■ 注 意 ■
        • 手で強く押したり、かたい布でこすると表面に傷がつくことがある。
        • レコードスプレー・帯電防止剤・アルコール・ベンジン・シンナーなどの溶剤や化学ぞうきんなどを使用すると、CDが損傷し、使用できなくなるおそれがある。


  8. 通信システム
    1. AVC-LAN
      1. ”ワイドマルチAVステーション”システムは、AVC-LANにより機器間の通信を行う。
      2. □ 参 考 □
        バックガイドモニターシステムは、AVC-LANによりナビゲーションコンピュータに内蔵したジャイロセンサ信号を受信している。

      3. AVC-LANのマスターとなる機器はナビゲーションレシーバASSY(”ワイドマルチAVステーション”)である。
      4. ナビゲーションレシーバASSY内部に通信伝達に必要な抵抗(TX+⇔TX-端子間60-80Ω)が入っている。
      5. AVC-LAN回路において、断線またはショートが起きた場合は、通信の中断に伴い”ワイドマルチAVステーション”システムは正常に作動しない。

    2. AVC-LAN plus
      1. ”ワイドマルチAVステーション”システムは、AVC-LAN plusにより機器間の通信を行う。
      2. □ 参 考 □
        • 本車種は、販売店装着機器接続時のみAVC-LAN plusで機器間の通信を行う。
        • G-BOOKシステム(販売店装着オプション)は、AVC-LAN plusによりナビゲーションコンピュータ⇔テレマティクストランシーバ(データ通信モジュール)間のデータ通信を行う。

      3. AVC-LAN plus回路において、断線またはショートが起きた場合は、通信の中断に伴い”ワイドマルチAVステーション”システムは正常に作動しない。
  9. ダイアグノーシス機能
    1. ”ワイドマルチAVステーション”システムにはダイアグノーシス機能があり、AVC-LANおよび、AVC-LAN plusによって接続されている機器の接続確認および、故障診断を行うことができる。(検査結果はディスプレイ部に表示)。
    2. AVC-LANおよび、AVC-LAN plusを構成する機器は、機器コード(物理アドレス)と呼ばれる3桁(AVC-LAN接続機器)または2桁(AVC-LAN plus接続機器)の数字(16進数で表記)が設定されている。
    3. AVC-LANおよび、AVC-LAN plusを構成する機器の内部を構成する各機能(ユニット)は、論理アドレスと呼ばれる2桁の数字(16進数で表記)が設定されている。
  10. バックガイドモニター調整機能
    1. ”ワイドマルチAVステーション”システムにはバックガイドモニターシステムの調整機能があり、バックガイドモニターシステム関係部品を脱着した際にはダイアグノーシス画面を使用しての調整が必要。(要領は05-583 参照)