EBD付きABS & TRC & VSC & BAシステム 注意事項
  1. 故障探求実施上の注意
    1. 端子の接点不良、部品取り付け状態不良による不具合の場合、コネクターの再接続、該当部品の脱着を行うと正常復帰または一時的に正常復帰することがある。
    2. 不具合箇所を明確に選定するため、各コネクター切り離し、部品の脱着作業を行う前に、ダイアグノーシスコード出力確認、フリーズフレームデータ出力確認など不具合発生時の作動状況の確認を行い、記録を残しておく。
    3. ブレーキ制御システム以外の不具合により影響を受けている場合も考えられるため、他システムの異常ダイアグノーシスコードも確認しておく。
  2. 取り扱い、作業上の注意
    1. 点検方法として特に指定のない限り、アクチュエータおよび各センサ等の取りはずし、取り付けは、必ずイグニッションスイッチOFFの状態で行う。
    2. アクチュエータおよび各センサ等の取りはずし、取り付け作業を行なった場合、全ての部品を取り付けた後、テストモード点検、ダイアグノーシスコード出力点検を行って正常表示が出力することを確認する。
    3. VSC関連部品は、脱着により調整が不完全となるおそれがあるため、必要時以外脱着をしない。
    4. VSC関連の作業を行う場合は、本文の指示に従って作業前準備、作業完了の確認など確実に行う。
  3. フェイルセーフ機能
    1. ABS・TRC・VSC・ブレーキアシストシステムの一部に異常が発生した場合、各ウォーニングランプ(ABS、VSC、ブレーキ)を点灯し、同時にABS、TRC、VSC、EBDおよびブレーキアシストの作動を中止する。
  4. ダイアグノーシスコードに関する注意
    1. 一部のダイアグノーシスコードについては、故障部位の修理のみではウォーニングは解除されない。
    2. ウォーニング(ランプ点灯)を解除するには、ダイアグノーシスコード消去作業を行うか、もしくは下記の操作を行う必要がある。
    3. ウォ-ニング解除操作要領

      ダイアグノーシスコード
      操作手順
      C0200/31
      C0205/32
      C0210/33
      C0215/34
      C1235/35
      C1236/36
      C1238/38
      C1239/39
      C0273/13
      C1243/43
      C1245/45
      C1251/51
      1.新品交換または修理
      2.IGスイッチON
      3.走行(20km/h以上30秒間)→ウォーニングランプ消灯
      C1246/46
      1.新品交換または修理
      2.IGスイッチONにして5秒間以上車両を停車させ、ブレーキペダルを2、3回軽く操作
      3.車速50km/h以上からブレーキペダルを3秒間強く踏む→ウォーニングランプ消灯
      C1249/49
      1.IGスイッチONにしてブレーキペダルを踏む
      ■ 注 意 ■
      • ウォーニング出力(ランプ点灯)中はフェイルセーフ機能によりシステムが作動しないため、走行、制動操作を注意して行う。
      • 現在発生中のダイアグコードは、再記憶される。

  5. ドラムテスター使用時の注意
    1. ドラムテスターを使用する場合はVSCの作動を禁止させるため、必ず、テストモードでエンジン始動、測定を行う。(要領は05-218 参照)
    2. ■ 注 意 ■
      • VSCウォーニングランプが点滅(テストモードに移行)していることを確認する。
      • ロックチェーンで車両を固定する。

  6. CAN通信に関する注意
    1. スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータに内蔵)、ステアリングセンサ、ヨーレートセンサ(Gセンサを内蔵)のデータ通信にはCAN通信を採用しており、CAN通信線に問題がある場合は通信線異常のコードを出力する。
    2. CAN通信の異常コードが出力している場合は通信線異常の不具合を修理し、データ通信が正常な状態でVSCシステムの故障探求を行う。
    3. CAN通信線にはそれぞれに規定の長さ、経路があり、バイパス配線等での応急対応、修理はできない。