シリンダブロツクASSY(1NZ-FE) オーバーホール(脱着・分解)

    準備品一覧

  1. コネクテイングロツドスラストクリアランス点検
    1. ダイヤルゲージを使用して、スラストクリアランスを測定する。
    2. 基準値
      0.16-0.36mm
      限度
      0.36mm


  2. コネクテイングロツドオイルクリアランス点検
    1. ペイントを使用して、コネクティングロッドとキャップに、それぞれのシリンダNo.をマーキングする。
    2. SSTを使用して、ベアリングキャップを取りはずす。
    3. SST
      09205-16010


    4. ベアリング内外面、コネクティングロッドエンドおよびクランクピンを清掃する。
    5. 著しい摩耗および傷つきのないことを確認する。
    6. プレスゲージをクランクピンの軸方向にセットする。

    7. コネクティングロッドとキャップの組み合せおよびキャップのフロントマークを確認して、コネクティングロッドにキャップを組み付ける。

    8. ボルトのねじ部および座面に少量のエンジンオイルを塗布する。
    9. SSTを使用して、ボルトを2-3回に分けて仮締めした後、規定トルクで締め付ける。
    10. SST
      09205-16010

      基準値
      T=15N・m{153kgf・cm}


    11. ボルト頭部のフロント側にペイントマークを付ける。

    12. ペイントマークを目安に各ボルトを90°増し締めする。
    13. ■ 注 意 ■
      測定時、クランクシャフトを回転させない。

    14. ベアリングキャップをはずし、プレスゲージの最も幅の広い部分を測定する。
    15. 基準値
      0.016-0.040mm
      限度
      0.06mm

      ■ 注 意 ■
      点検後、プレスゲージを完全に取り除く。


    16. 限度以上の場合はベアリングを選択、交換またはクランクピン径を考慮して、U/Sベアリングを使用する。
    17. □ 参 考 □
      選択符号
      コネクティングロッド大端穴径[mm]
      ベアリング中央肉厚[mm]
      オイルクリアランス[mm]
      43.000-43.008
      1.488-1.492
      0.016-0.040
      43.008-43.016
      1.492-1.496
      43.016-43.024
      1.496-1.500
      U/S0.25
      43.000-43.024
      1.608-1.614


  3. ピストンウイズコネクテイングロツド取りはずし
  4. コネクテイングロツドベアリング取りはずし
  5. クランクシヤフトスラストクリアランス点検
    1. ダイヤルゲージを使用して、スラストクリアランスを測定する。
    2. 基準値
      0.09-0.19mm
      限度
      0.3mm

      限度以上の場合は、スラストワッシャまたはクランクシャフトを交換する。
      □ 参 考 □
      スラストワッシャ肉厚 2.43-2.48mm


  6. クランクシヤフト取りはずし
    1. ソケットレンチ(12mm)を使用して、図の順序で2-3回に分けて均等にゆるめ、ベアリングキャップを取りはずす。
    2. ベアリングキャップをはずし、クランクシャフトを取りはずす。

  7. クランクシヤフトベアリング取りはずし
  8. ピストンリングセツト取りはずし
  9. □ 参 考 □
    リングの組み合わせおよび上下の向きを記録しておく。

    1. ピストンリングツールを使用して、コンプレッションリングNo.1およびコンプレッションリングNo.2を取りはずす。

    2. オイルリングセットを手で取りはずす。
  10. ピストンウイズピン取りはずし
    1. SSTおよびプレスを使用して、ピストンピンを取りはずす。
    2. SST
      09221-25026(09221-00021,09221-00030,09221-00190,09221-00141,09221-00150)

      ■ 注 意 ■
      ピストンとピストンピンの組み合せを変えない。


  11. シリンダブロツクウオ-タドレ-ンコツク取りはずし
  12. スタッドボルト取りはずし
  13. ストレートピン取りはずし
  14. シリンダヘツドストレ-トピン取りはずし
  15. タイトプラグ取りはずし
  16. オイルジエツト取りはずし
  17. シリンダブロツクひずみ点検
    1. 直定規およびシックネスゲージを使用して、シリンダブロック上面のひずみを測定する。
    2. 限度
      0.07mm


  18. シリンダボア点検
    1. シリンダーゲージを使用して、図の6箇所の内径を測定し最大値と最小値の差を求める。
    2. 限度
      0.1mm

      限度以上の場合は、シリンダブロックを交換する。

  19. ピストンウイズピン点検
    1. マイクロメーターを使用して、ピストン上端から27mmの位置でピン穴と直角方向の直径を測定する。
    2. 基準値
      74.945-74.955mm

    3. キャリパーゲージを使用して、ピストンのピン穴の内径を測定する。
    4. 基準値
      18.013-18.016mm(20°C)


    5. マイクロメーターを使用して、ピストンピンの外径を測定する。
    6. 基準値
      18.001-18.004mm(20°C)

      ■ 注 意 ■
      ピストンとの組み合わせを変えない。


    7. ピストンのピン穴の内径とピストンピンの外径からオイルクリアランスを算出する。
    8. 基準値
      0.009-0.015mm
      限度
      0.05mm

      限度以上の場合は、ピストンウィズピンを交換する。
  20. ピストンクリアランス点検
    1. シリンダ最小内径およびピストンの外径より、ピストンクリアランスを算出する。
    2. 基準値
      0.045-0.068mm
      限度
      0.08mm

      限度以上の場合は、ピストンまたはシリンダブロックを交換する。
  21. ピストンリングとリング溝すき間点検
    1. シックネスゲージを使用して、ピストンリングとリング溝のすき間を全周にわたって測定する。
    2. 基準値
      リング
      基準値[mm]
      No.1
      0.03-0.07
      No.2
      0.02-0.06


  22. ピストンリング合い口すき間点検
    1. ピストンを使用して、ピストンリングをシリンダブロック上面から約110mmまで押し込み、合い口すき間を測定する。

    2. シックネスゲージを使用して、合い口すき間を測定する。
    3. 基準値
      リング
      基準値[mm]
      限度[mm]
      No.1
      0.25-0.35
      0.91
      No.2
      0.35-0.50
      1.06
      No.3(サイドレール)
      0.10-0.35
      0.82


  23. コネクテイングロツドボルト点検
    1. ノギスを使用して図の位置で外径を測定する。
    2. 基準値
      6.6-6.7mm
      限度
      6.4mm

      限度以下の場合は、コネクティングロッドボルトを交換する。

  24. クランクシヤフト点検
    1. Vブロックおよびダイヤルゲージを使用して、クランクシャフトの振れを測定する。
    2. 限度
      0.03mm


    3. マイクロメーターを使用して、クランクシャフトジャーナル部の図の箇所を測定する
    4. 基準値
      45.988-46.000mm


    5. ジャーナル部のだ円度およびテーパー度を算出する。
    6. 限度
      0.02mm

    7. マイクロメーターを使用して、クランクピンの図の箇所を測定する。
    8. 基準値
      39.992-40.000mm


    9. クランクピンのだ円度およびテーパー度を算出する。
    10. 限度
      0.02mm

    11. チェーンをスプロケットに取り付け、スプロケット(チェーンローラー)の外径を測定する。
    12. 基準値
      51.72mm
      限度
      50.5mm

      ■ 注 意 ■
      外径の測定は、チェーンローラー部にノギスを当てて測定すること。


  25. クランクシヤフトベアリングキヤツプボルト点検
    1. ノギスを使用して図の位置で外径を測定する。
    2. 基準値
      7.3-7.5mm
      限度
      7.2mm

      限度以下の場合は、クランクベアリングキャップボルトを交換する。

  26. クランクシヤフトオイルクリアランス点検
    1. メインジャーナルおよびベアリングを清掃する。
    2. 油溝のあるアッパーベアリングをシリンダブロックに取り付け、ロワーベアリングをベアリングキャップに取り付ける。
    3. ■ 注 意 ■
      シリンダブロックのベアリング取り付け面およびベアリング背面にエンジンオイルを塗布しない。

      □ 参 考 □
      ライン装着用の場合位置決め用の爪がないので、再組み付けの際にはベアリングキャップの中央にベアリングが入るよう測定して位置決めを行う。

      基準値
      A-B=0.8mm以下
      CーD=0.4mm以下


    4. クランクシャフトをシリンダブロックに取り付ける。
    5. プレスゲージをクランクシャフトジャーナルの軸方向にセットする。

    6. ベアリングキャップのフロントマークおよび打刻番号を確認してブロックに取り付ける。

    7. ボルトのねじ部および座面に少量のエンジンオイルを塗布する。
    8. 図の順序でボルトを2-3回に分けて仮締めした後、規定トルクで締め付ける。
    9. 基準値
      T=22N・m{224kgf・cm}


    10. ボルト頭部のフロント側にペイントマークを付ける。

    11. ペイントマークを目安に各ボルトを締め付け順序で90°増し締めする。
    12. 全てペイントマークが90°締め付けられた方向にあることを確認する。
    13. ■ 注 意 ■
      測定時、クランクシャフトを回転させない。

    14. ベアリングキャップをはずし、プレスゲージの最も幅の広い部分を測定する。
    15. 基準値
      0.010-0.023mm
      限度
      0.07mm

      限度以上の部分は、ベアリングを選択、交換または、クランクシャフトジャーナルを考慮してU/Sベアリングを使用する。
      ■ 注 意 ■
      測定後、プレスゲージを完全に取り除く。

      □ 参 考 □
      • シリンダブロック穴径刻印+クランクジャーナル径刻印を計算し、ベアリング選択符号によりベアリングサイズを決める。
      • [例]ブロック穴径刻印「3」、クランクジャーナル径刻印「5」の場合は、3+5=8よってベアリング選択符号「3」を選択する。

      刻印
      シリンダブロック穴径〔mm〕
      クランクジャーナル径〔mm〕
      50.000-50.003
      45.998-46.000
      50.003-50.005
      45.996-45.998
      50.005-50.007
      45.994-45.996
      50.007-50.010
      45.992-45.994
      50.010-50.012
      45.990-45.992
      50.012-50.014
      45.988-45.990
      50.014-50.016
      ブロックとクランクジャーナルの刻印合計
      ベアリング選択符号
      ベアリング中央内厚〔mm〕
      オイルクリアランス〔mm〕
      0-2
      1.992-1.995
      0.010-0.023
      3-5
      1.995-1.998
      6-8
      1.998-2.001
      9-11
      2.001-2.004
      U/S0.25
      2.111-2.117


  27. シリンダブロツクウオ-タドレ-ンコツク取り付け
    1. ねじ部にアドヘシブ1324を塗布する。
    2. 規定トルクにて締め付け後、1回転以内の増し締めでドレーンコックのパイプ位置を下側にセットする。
    3. 基準値
      T=35N・m{357kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      • 3分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、1時間以内は冷却水を注入しないで放置する。
      • ドレーンコックの位置合わせは必ず1回転以内の増し締めで行ない、一度増し締めを行なった後は絶対にゆるめない。
      • 取り付け角度は真下に対し±40°以内に取り付ける。


  28. オイルジエツト取り付け
    1. シリンダブロック凹部とオイルジェット位置決めブラケットを合わせて打ち込む。
    2. ■ 注 意 ■
      オイルジェット先端部をたたかない。


  29. タイトプラグ取り付け
    1. 新品のタイトプラグ外周にアドヘシブ1324を塗布する。
    2. SSTを使用して、図の位置まで打ち込む。
    3. SST
      09950-60010(09951-00180)
      09950-70010(09951-07100)

      基準値
      0.2-1.2mm



  30. シリンダヘツドストレ-トピン取り付け
    1. プラスチックハンマーを使用して、ストレートピンを打ち込む。
    2. 基準値
      8.5-9.5mm


  31. ストレートピン取り付け
    1. プラスチックハンマーを使用して、ストレートピンを打ち込む。
    2. 基準値
      8.5-9.5mm(ピンA)
      11.5-12.5mm(ピンB)


  32. スタッドボルト取り付け
    1. 図の位置にスタッドボルトを取り付ける。
    2. 基準値
      T=5.0N・m{51kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      図のスタッドボルトは、下側がシリンダブロック取り付け側となる。


  33. クランクシヤフト取り付け
    1. 油溝のあるアッパーベアリングをシリンダブロックに取り付け、ロワーベアリングをベアリングキャップに取り付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      シリンダブロックのベアリング取り付け面およびベアリング背面にエンジンオイルを塗布しない。

      □ 参 考 □
      ライン装着用の場合位置決め用のツメがないので、再組み付けの際にはベアリングキャップの中央にベアリングが入るよう測定して位置決めを行う。

      基準値
      A-B=0.8mm以下
      C-D=0.4mm以下


    3. 油溝を外側に向け、スラストワッシャをシリンダブロックおよびベアリングキャップのNo.3の前後面に取り付ける。

    4. アッパーベアリングにオイルを塗布し、クランクシャフトをシリンダブロックに取り付ける。
    5. ベアリングキャップのフロントマークおよび打刻番号を確認してブロックに取り付ける。

    6. ベアリングキャップSUB ASSYのベアリング表面、ボルトのねじ部および座面に少量のエンジンオイルを塗布する。
    7. ソケットレンチ(12mm)を使用して、図の順序でボルトを2-3回に分けて仮締めした後、規定トルクで締め付ける。
    8. 基準値
      T=22N・m{224kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      クランクシャフトがスムースに回転することを確認しながら締め付ける。


    9. ボルト頭部のフロント側にペイントマークを付ける。

    10. ペイントマークを目安に各ボルトを締め付け順序で90°増し締めする。
    11. 全てペイントマークが90°締め付けられた方向にあることを確認する。
  34. ピストンウイズピン取り付け
    1. ピストンピンおよびコネクティングロッド小端部にエンジンオイルを塗布する。
    2. ピストンおよびコネクティングロッドキャップのフロントマークを合わせる。

    3. SSTおよびプレスを使用して、ピストンピンを圧入する。
    4. SST
      09221-25026(09221-00021,09221-00030,09221-00190,09221-00141,09221-00150)

      ■ 注 意 ■
      ピストンとピストンピンの組み合せを変えない。


  35. コネクテイングロツドベアリング取り付け
    1. ベアリングをコネクティングロッドおよびコネクティングロッドキャップにツメ位置および油穴を合わせて組み付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      コネクティングロッド、コネクティングロッドキャップのベアリング取り付け面およびベアリング裏面にエンジンオイルを塗布しない。


  36. ピストンリングセツト取り付け
  37. □ 参 考 □
    再使用する場合は、組み合わせおよび上下の向きを間違えないようにする。

    1. オイルリングセットを手で取り付ける。
    2. ピストンリングツールを使用して、コンプレッションリングを取り付ける。
    3. 種類
      識別色
      識別色
      コンプレッションリングNo.1
      なし
      なし
      コンプレッションリングNo.2

    4. ピストンリングの合い口を図の位置にする。

  38. ピストンウイズコネクテイングロツド取り付け
    1. シリンダ壁面、ピストン外周およびコネクティングロッドベアリング表面にエンジンオイルを塗布する。
    2. ピストンリングの合い口を確認する。
    3. フロントマークを確認し、ピストンリングコンプレッサーを使用してピストン W/コネクティングロッドを取り付ける。
    4. ■ 注 意 ■
      • キャップとベアリングの取り付け面には、オイルを付けない。
      • コネクティングロッドとキャップは分解時と同じ組み合わせにしておく。


    5. コネクティングロッドとキャップの組み合せおよびキャップのフロントマークを確認して、コネクティングロッドにキャップを組み付ける。

    6. ボルトのねじ部および座面に少量のエンジンオイルを塗布する。
    7. SSTを使用して、ボルトを2-3回に分けて仮締めした後、規定トルクで締め付ける。
    8. SST
      09205-16010

      基準値
      T=15N・m{153kgf・cm}


    9. ボルト頭部のフロント側にペイントマークを付ける。

    10. ペイントマークを目安に各ボルトを90°増し締めする。
    11. クランクシャフトが滑らかに回転することを確認する。